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髪の毛を茶色にするには、いろいろな方法があるようですが、その中でまことしやかに流れた話に、「オキシドールで脱色」というのがあり、今でもオキシドールで脱色している人がたくさんいます。
ほんとにオキシドール使って大丈夫なんでしょうか。
そもそも、オキシドールって何なんでしょうか。
少し解説したいと思います。
実は、オキシドールという物質があるわけではありません。
オキシドールとは、3%の過酸化水素水のことを言います。
つまり、オキシドールの性質を知るには、過酸化水素水の性質を知る必要があります。
過酸化水素水とは、水の構成分子に酸素原子が一つ余計にくっついたものです。
水の分子式がH2Oなのに対し、過酸化水素水はH2O2です。
過酸化水素水は非常に不安定で、酸素を放出して水になりたがる性質があります。
過酸化水素水が分解されると水と酸素になりますから、分解した後は何の問題もありませんが、過酸化水素水自体は強力な腐食性を持っており、直接皮膚に触れると痛んだりかぶれたりします。
高濃度の過酸化水素水を一般的に使用するのは危険なので、オキシドールとして薄めたものを使用しています。
それでも、オキシドールを傷口に塗るとしみますね。
あれはオキシドールが粘膜を刺激しているからです。
濃度が高くなるとどうなるかは容易に想像がつくというものです。
オキシドールは酸素と化合する物質が他にあると、すぐにその物質と化合します。
この過程で、化合する物質の色素を分解したり、化合する微生物などを分解したりします。
そのため、オキシドールは、漂白剤や消毒薬などに入っています。
このオキシドールの漂白性を利用して、髪の毛の脱色をしているわけです。
学校で転んですりむいた時とか、保健室で傷口を消毒しますが、それにもオキシドールを利用しています。
また、傷口にオキシドールを塗ると白い泡が出ますが、それはオキシドールが変化して酸素が発生しているからです。
基本的に物質を酸化させて色素を抜くことのできるものであれば、オキシドールじゃなくても脱色剤や漂白剤として使うことはできます。
実際、髪の毛の脱色専用のブリーチなども販売されています。
ではなぜオキシドールが髪の毛の脱色に使われるようになったのかというと、何といっても安いからです。
オキシドール自体は500mlのものが600円弱で市販されています。
お小遣いの範疇で購入できますから、学生が好んで使いたくなるのもわかろうというものです。
しかし、オキシドールの脱色のメカニズムは、髪の毛の色素(メラニン色素)を分解してしまうものですから、過剰に使用したり、繰り返し使用したりすると、髪の毛を傷めてしまいます。
しかも、皮膚に対してあまりいいものではありませんから、髪の毛にオキシドールを使うと、頭皮や毛根を傷めてしまいかねません。
オキシドールで髪の毛の脱色をするとハゲると一部で言われたこともあります。
従って、髪の毛の脱色のためのオキシドール過剰使用は注意が必要です。
一方、髪の毛以外の漂白剤としては非常に優秀です。
漂白剤には、オキシドールのような酸素系のものと、塩素を使った塩素系のものがありますが、ともに漂白するとガスを発生することがあります。
塩素系は塩素ガスを発生しますが、塩素ガスは危険であり、塩素系の漂白剤は使用方法に細心の注意を必要とします。
それに対し、酸素系のものは酸素を発生しますが、酸素は危険どころかむしろ人間にとって必要なものですので、何の問題もありません。
消毒薬として使われているものは、オキシドール以外にも様々なものがあります。
有名なところでは、水道水の殺菌に使われている塩素があります。
しかし、先程も述べたように、塩素は非常に危険な物質です。
水道水の殺菌に使用する場合は、当然安全性に配慮して使用していますから大きな問題にはなりませんが、副産物として危険な塩素化合物が作られますから、その処分も大変です。
当然、安全性を備えていない場所で使うのは危険極まりないです。
オキシドールは、再三言っているように、使用しても発生するのは酸素ですから、全く問題ありません。
ケガ時の消毒に使う時、コストが安くて安全性の高いオキシドールが頻繁に使われるのは当然です。
オキシドールは取り扱いが簡単な消毒薬ですから、他に消毒が必要な場合によく使われています。
例えば、コンタクトレンズの消毒です。
この消毒用に濃度の高い過酸化水素水が使われているようです。
ただ、過酸化水素水はそのまま目に入ると危険ですから、消毒した後中和して使っています。
今は、消毒と中和をセットでやってくれる消毒液も販売されているようです。
他には、毛の脱色効果と毛を傷める効果を逆に利用して、ムダ毛処理に使ったという人もいるようです。
顔全体を薄めたオキシドールで拭くと、殺菌作用とウブ毛処理が同時にできるので、美容と健康にいいということで使用している人もいるようですが、本当に効果があるかどうかはわかりません。